この記事では、E-E-A-Tコンセプトの各要素を取り上げ、それぞれの具体的なGoogleガイドラインについて説明します。そして、コンテンツのE-E-A-Tスコアを向上させ、検索結果で上位に表示される可能性を最大化する方法を説明します。では、さっそく本題に入りましょう。
新しく導入されたExperience(経験)とは
この新しい要素、Experience(経験)は、コンテンツの制作者がその分野においてどのくらい「経験」しているのかが問われる指標です。実際の経験に基づくもので、特定の出版物やウェブサイトのコンテンツの信頼性を担保する上で不可欠なものと考えられています。Googleが述べているように、「ユーザーが任意のWebサイトや出版物で実際に経験したことを考慮する」、つまり、コンテンツの品質に加えて、その品質、正確性、全体的な権威を考慮して、経験という要素を評価する必要性が考慮された結果として導入されたものと考えられます。
これらの変更は、Googleの「検索品質評価ガイドライン(2022年12月15日版)」にも記載されています。同ガイドラインによると、E-A-Tの評価では、ウェブサイトのコンテンツの関連性が最も重要であり、ユーザー生成コンテンツをホストしているウェブサイトでは、エクスペリエンスの要素がより優先されるとされています。また、Webサイトの情報の正確さが不確かな場合には、体験がより重要な要素となり、コンテンツの権威や信頼性を評価する必要があるとされています。このガイドラインは、ウェブマスター、パブリッシャー、評価者が検索結果をより正確に評価し、ユーザーがウェブサイトを利用する際に実際に体験することを理解するのに役立つものです。
たとえば、確定申告書の正しい記入方法を知りたいときには、会計の専門家が作成したコンテンツを参照したいでしょう。一方で、確定申告ソフトの評価を知りたいのであれば、その種のサービスを体験した人たちが集まるフォーラムの議論など、別の情報を探すのではないでしょうか。
コンテンツの品質におけるExperienceの重要性は、新しい基準ではなく、以前からあったことですが、その傾向がガイドラインに明記されたことで、より明確になりました。
コンテンツの質は、文章の背後にある実体験から得られる独自性や個人的なタッチが重視されるようになりました。そのため、読者は情報の質を判断しやすくなり、また、コンテンツが本物であることが伝わりやすくなります。
実体験に基づく一次情報は、書き手と読み手の間に信頼関係を築く重要な要素です。実体験に基づいたストーリーや洞察は、コンテンツの背後にある真実を垣間見せてくれます。また、実体験や一次情報に基づくコンテンツは、業界を問わず、コンテンツの質の要であることに変わりはなく、企業は常に最高品質のコンテンツを提供するよう努めなければなりません。そのためには、ただ単にコンテンツを作るのではなく、読者の記憶に残るような、トピックに関連したマルチメディア体験を構築することに力を注ぐ必要があります。
正確さ、信頼性、細部へのこだわりを反映したコンテンツを書くことは、期待される効果を確実に得るための鍵です。質の高いコンテンツは、常に読者を惹きつけ、より深いつながりをもたらしてくれるのです。
既存の要素 Expertise(専門性)、Authority(権威)、Trustworthiness(信頼性)
Expertise(専門性)
専門性の評価に大きく影響するのは、「コンテンツの作成者(著者)」です。作成者の当該分野での実績が、権威性の評価に大きく影響します。また、専門性は、取り扱う情報のソースや参照方法によっても判断されます。二次情報、三次情報をコピー&ペーストしているだけでは、専門性が高いと判断されることはありません。コンテンツは、公的機関やそれに準ずる専門機関の信頼性の高い一次情報を参照して作成することが推奨されます。また、一次情報からのコンテンツ作成は、公平かつ簡潔に行うことが大切です。また、専門性を評価するためには、正しい表現で話すことも重要です。正しい表現とは、事実に基づいた率直な表現であり、不必要な記述や乱暴な表現、誇張がないことです。
Authoritativeness(権威性)
Trustworthiness(信頼性)
ライターの経験年数や資格、過去の実績などは信頼性を高める重要な指標となります。また、厳しい言葉遣いや失礼な言葉遣いでは、ユーザーは敬遠してしまうので、アウトプットのトーンも重要です。また、扱う情報の鮮度も信頼性に大きく影響します。
正確性を確保し、ユーザーが最新の情報にアクセスできるようにするためには、コンテンツは定期的に更新される必要があります。古くなったコンテンツは、もはや有効ではない参考文献や、Webサイト全体で一貫性のない命名法になってしまう可能性があります。古い情報は、場合によっては役に立たないこともあり、信頼性を高める可能性が低く、ユーザーにサイトの信頼性について誤った印象を与える可能性があります。
さらに、コンテンツにアクセスできるユーザーの幅を広げるために、アクセシビリティだけでなく、検索エンジン最適化(SEO)技術を考慮することも、サイトにとってこれまで以上に重要となっています。